映画「シー・ホーク」ネタバレあらすじ結末と感想

シー・ホークの紹介:1940年アメリカ映画。1924年に映画化されたラファエル・サバチニの小説を再映画化。イギリスを支える海の男達“シー・ホーク”の活躍を描くアドベンチャー作品。1585年、イギリスはスペイン王フィリップの勢力に脅かされていた。アルバトロス号の船長ソープは、スペインの駐英大使アルバレスとその姪マリアが乗るガレー船を襲撃し、囚われていた英国人を解放する。女王に財宝を捧げたソープは、スペイン軍が隠し持っている黄金を狙ってパナマへ向かった。しかし英国側の裏切り者ウルフィンガム卿によって情報がスペインに渡ってしまい、囚われたソープは奴隷へ身を落とすことになる。
監督:マイケル・カーティス 出演者:エロール・フリン(ジェフリー・ソープ)、フローラ・ロブソン(エリザベス1世)、クロード・レインズ(ドン・ホセ・アルバレス・デ・コルドバ)、ブレンダ・マーシャル(マリア)、ドナルド・クリスプ(サー・ジョン・バーレソン)ほか

映画「シー・ホーク」解説

この解説記事には映画「シー・ホーク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

舞台は1585年、スペイン。世界征服を目論む国王フィリップは、靡かない北ヨーロッパに不満を募らせていました。イギリスを叩かなければ欧州を征服出来ないと考えたフィリップ王は、臣下のドン・ホセ・アルバレス・デ・コルドバを駐英大使に任命し、友好を装って計画を悟らせるなと命じます。

アルバレスは姪マリアを連れ、ガレー船でイギリスを目指しました。するとイギリス海峡で、英国の“シー・ホーク”アルバトロス号の襲撃を受けます。

船長のジェフリー・ソープは降伏を求め、あっという間に船を制圧しました。ソープは船底に繋がれていた英国人奴隷を解放し、アルバレス達にも紳士的に接します。マリアは泥棒と話すことなど無いと拒絶しますが、ソープが一度奪った宝石を返したことで彼を見直しました。

一方、イギリスでは女王エリザベス1世が大臣達の進言に頭を悩ませていました。スペインの無敵艦隊に対抗するため、艦隊の建造を求められていたのです。女王は海軍など贅沢だと一蹴し、外交によって安全を得ようとしていました。

女王に謁見したアルバレスは、船を襲撃されたと不満を訴えます。女王は、報復は海賊行為ではないとしながらも、ソープを城に呼びつけました。ソープは英国人奴隷の解放のためだと主張し、不公平を補うために出来る範囲のことをしただけだと話します。

スペインを侮辱してはばからないソープに女王は激怒し、今後スペインの財産を奪った者は斬首刑にすると宣言しました。アルバレスの前ではソープに厳しい態度を取った女王ですが、実は裏で繋がっており、好きに商売をさせて分け前を受け取っています。

ソープは女王に、スペインの攻撃に備えて艦隊を建造するよう進言しました。ソープは3ヶ月以内に、パナマから黄金を積んだスペインの船が出帆すると睨んでいます。スペインが新大陸の富を得る前に、陸上で奇襲をしかけると話すソープ。女王は渋々といった様子で許可を出しますが、顔には笑みが浮かんでいました。

庭園を通りかかったソープは、マリアと再会します。彼女は今までの非礼をソープに詫びました。2人は互いに惹かれ合いますが、あと一歩が踏み出せません。

ソープはパナマへ向かうために船員を募りました。作戦は極秘のため、行き先は誰にも教えません。アルバレスと、スペイン側に通じている大臣ウルフィンガム卿はソープの周囲を徹底的に調べ上げ、ついに行き先がパナマだと突き止めました。その情報はパナマのスペイン軍に伝えられます。

ソープの危機を知ったマリアは急いで忠告に向かいますが、アルバトロス号は既に出帆した後でした。何も知らないソープは部下を率い、ジャングルに潜んで黄金を運ぶスペイン軍に襲いかかります。上手くいったかに見えた作戦ですが、待ち構えていたスペイン軍の反撃を受け、多くの部下を喪ってしまいました。

ソープは生き残った部下と共に捕まり、スペインで裁判にかけられます。その結果、ガレー船で奴隷として一生働かされることになりました。マリアは女王のもとでその一報を聞き、ショックのあまり卒倒してしまいます。

アルバレスは、ソープに許可を出したのは女王だろうと言い、シー・ホーク艦隊の解体を要求しました。女王は苦慮しますが、スペインとの戦争を避けるため、各船の船長を投獄するよう命じます。

ソープは部下達と一緒に、ガレー船で過酷な労働を強いられていました。そんな折、セビリアの海岸で新しい英国人奴隷アボットが船に乗せられます。彼は密偵として働いていたことをソープに告げ、スペインの無敵艦隊がイギリスを襲うらしいと教えました。現在船はその証拠となる書類を運んでいるそうです。

ソープは奴隷達に指示を出し、監視の目を盗んで鎖を引き抜くことに成功しました。全員で脱出した奴隷達は、ソープに率いられながら書類が渡ったディオス号に乗り移ります。一斉に襲いかかったソープ達は船を制圧し、書類を入手することに成功。そのままイギリスに向かいます。

イギリスの港に到着したソープはスペインの軍服を着て周囲の目を誤魔化し、書類を女王に届ける作戦を立てました。すると港にアルバレスとマリアが現れます。危険が及ぶ前に本国に帰るつもりなのです。しかしソープを愛するマリアはこのままイギリスに残ることを決意していました。

部下達にアルバレスを拘束させたソープは、マリアの馬車に忍び込みます。突然の再会にマリアは驚き、喜びに震えました。2人は愛を告げ、熱烈なキスを交わします。しかしソープは御者に顔を見られてしまい、女王に会わせまいとするウルフィンガム卿の手の者に追われることになりました。

ソープは単身女王の部屋を目指し、邪魔をするウルフィンガム卿と激しく剣を交えます。何とかウルフィンガム卿を倒したものの、敵に囲まれてしまうソープ。そこへ、マリアから事情を聞いた女王が現れました。書類を読んだ彼女は、スペインとの戦争を決意します。

ソープは功績を認められ、女王からナイトの称号を与えられました。シー・ホーク艦隊は再結成され、海に活気が戻ります。女王が海軍の設置を高らかに宣言し、この映画は終わりを迎えます。

以上、映画「シー・ホーク」のあらすじと結末でした。

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