映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」ネタバレあらすじ結末と感想

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者の紹介:2020年日本映画。臼井儀人原作の国民的漫画『クレヨンしんちゃん』の劇場版シリーズ第28作・『クレヨンしんちゃん』生誕30周年記念作品です。本作は原作の単行本第23巻に収載の番外編『ミラクル・マーカーしんのすけ』を基にしています。人々の落書きをエネルギーとするラクガキングダムがしんちゃんの故郷・春日部への侵攻を開始。しんちゃんは落書きの力で飛び出した人気キャラ・ぶりぶりざえもんらと共に春日部を救うために立ち上がります。
監督:京極尚彦 声優:小林由美子(野原しんのすけ)、ならはしみき(野原みさえ)、森川智之(野原ひろし)、こおろぎさとみ(野原ひまわり)、真柴摩利(シロ/風間トオル)、林玉緒(桜田ネネ)、一龍斎貞友(佐藤マサオ)、佐藤智恵(ボーちゃん)、神谷浩史(ぶりぶりざえもん)、冨永みーな(ブリーフ)、黒沢ともよ(ユウマ)、森田順平(園長先生)、七緒はるひ(よしなが先生)、富沢美智恵(まつざか先生)、三石琴乃(上尾先生)、玉川砂記子(風間くんのママ)、鈴木れい子(隣のおばさん)、伊藤静(大原ななこ/ニセななこ)、大塚みずえ(神田鳥忍)、伊倉一恵(ふかづめ竜子)、星野千寿子(魚の目お銀)、むたあきこ(ふきでものマリー)、大塚智子(チーター)、茶風林(チーター)、辻親八(鬼瓦築造)、中田譲治(ラクガキング)、平田広明(宮廷画家)、玄田哲章(鬼軍曹)、三ツ矢雄二(魔法使い)、飛田展男(食料大臣(兄))、池田貴史(食料大臣(弟))、井上喜久子(石器時代人)、小杉十郎太(エナジー大臣)、諏訪部順一(ローラー兵士)、能登麻美子(ユウマの母)、きゃりーぱみゅぱみゅ(姫)、りんごちゃん(リンゴ/イチゴ/メロン)、山田裕貴(防衛大臣)ほか

映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」解説

この解説記事には映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

埼玉県春日部市。“しんちゃん”こと野原しんのすけが通うふたば幼稚園の園児たちは、未来科学館で催されているVRの世界で落書きを3Dにするイベントに行きました。先生から何でも好きに描いてもいいと言われたしんちゃんは、床に父ちゃん(野原ひろし)が脱いだズボンを描いてみせました。

その頃、地球の上空には“ラクガキングダム”なる城が浮かんでいました。ラクガキングダムではまるで落書きのような不思議な住民が暮らしており、地上の人々の落書きをエネルギーとしていました。

しかし、ここ最近は落書きをする人々が減ったことにより深刻なエネルギー不足に陥っており、防衛大臣は地上の子供たちに強制的に落書きをさせるという「ウキウキカキカキ作戦」を強行しようと目論んでいました。

このことを知ったラクガキングダムの姫は城を抜け出し、描いたものが実体化する能力を持つ王国の秘宝「ミラクルクレヨン」を宮廷画家に授けると、地上ののびのびとした落書きができる「勇者」に渡すよう命じました。宮廷画家はパラシュートでラクガキングダムから脱出しました。

春日部はいつもの朝を迎えていました。しんちゃんは幼稚園の送迎バスに乗り遅れたのですが、そのおかげで憧れのななこおねいさんに会うことができ、しのぶも交えて日曜日に一緒に食事をする約束をしました。

ミラクルクレヨンが持ち去られたことを知った防衛大臣は鬼軍曹を春日部へと送り込みました。鬼軍曹率いる絵具の兵士たちは「ミラクルカメラ」を使って春日部の大人たちを壁や道路に絵として貼り付けていき、子供たちを連行して強制的に落書きを描かせました。

春日部に舞い降りた宮廷画家は、幼稚園の近くの公園で絵を描いていたしんちゃんと出くわしました。宮廷画家は試しにしんちゃんにミラクルクレヨンを渡し、何か描いてみるよう勧めると、しんちゃんの描いたひろしの汚い靴下が実体化しました。宮廷画家はしんちゃんこそが探し求めていた勇者だと確信しましたが、絵具の兵隊がすぐそばまで迫っていたため、しんちゃんと共に逃げ出しました。

春日部の街は更なる侵攻を受け、しんちゃんの母・みさえや妹・ひまわりも捕まり、「かすかべ防衛隊」仲間の風間君も絵にされてしまいました。ビルの屋上に逃げ込んだ宮廷画家はしんちゃんに事情を説明し、勇者として防衛大臣の暴走を止めてほしいと頼むと、兵士から奪ったミラクルカメラでスケッチブックに封じ込めたしんちゃんとミラクルクレヨンを紙ごと紙飛行機にして飛ばしました。

その際、宮廷画家はクレヨンで自分を囲めば元の姿に戻ることも説明しました。春日部の上空を飛ぶしんちゃんは、しのぶと共に絵にされてしまったななこおねいさんらしき人物の姿を見てショックを受けました。宮廷画家は捕らえられ、国王ラクガキングや姫と共に幽閉されました。

やがて富士山の麓に降り立ったしんちゃんは、仲間が必要だと感じてミラクルクレヨンでひろしの着用2日目のブリーフ、ななこおねいさんを描いたニセななこを生み出しました。その夜、泥酔した状態で春日部の駅に帰り着いたひろしは絵具の兵隊に連行されました。

翌朝、地元のスーパー・サトーココノカドーで目覚めたひろしは、変わり果てたみさえとひまわりを見つけて驚愕し、その場から逃げ出しました。子供たちは一睡もせずに落書きをさせられて疲れ果てていました。

その頃、富士山麓のキャンプ場で一夜を明かしたしんちゃんは新たにぶりぶりざえもんを実体化させ、ニセななこやブリーフと共に春日部へ向かおうとしましたが、上空からラクガキングダムのヘリがやってきました。

しんちゃんたちはミラクルクレヨンで車を描いて逃走しましたが、車は車道を飛び出して崖から落ち、近くの川へ転落しました。しんちゃんたちは何とか無事でしたが、車は川で溶けていきました。しんちゃんはミラクルクレヨンで実体化させたものやラクガキングダムの住民たちの弱点は水であることに気付きました。

何とか神奈川県の相模湖湖畔までやってきたしんちゃん一行は、近くの居酒屋「珍珍海」に立ち寄りました。しんちゃんたちは、そこでタブレットを手にした大人しい少年・ユウマと出会いました。居酒屋を経営するユウマの母は春日部に住む祖母に会いに行ったっきり戻ってきておらず、ユウマ一人で母の帰りを待っていたのです。

しんちゃんから事情を聞いたユウマは一緒についていくと申し出、一行は電車で春日部へと向かいました。しかし、ユウマがタブレットで途中の南越谷で電車が止まっているという情報を得たことから、しんちゃん一行はネットの情報から自衛隊が春日部に向かっていることを知り、戦車にまんまと乗り込むことに成功しました。

春日部の周辺は不気味な霧に覆いつくされ、中に入れるどころか状況を確認することができませんでした。スケッチブックを無くしたことに気付いたしんちゃんは道路に飛行機や戦車などを描いて実体化させ、何とか春日部に突入はしましたが、飛行機や戦車は決定打とならず花火になって爆発してしまいました。

ミラクルクレヨンはかなり小さくなっていました。ユウマは母を探しに行き、しんちゃんたちはふたば幼稚園に乗り込んみ、かすかべ防衛隊の仲間や園児、先生たちを救い出しました。しんちゃんは愛犬シロと合流し、しのぶとななこおねいさんらしき人を助けましたが、その人物はななこおねいさん本人ではありませんでした。

一方、“勇者”が春日部に現れたことを知った防衛大臣は自ら地上に乗り込み、姫は隙をついて脱出すると地上へと向かいました。

しんちゃんたちは何とかサトーココノカドーに辿り着き、ひろし、みさえ、ひまわりを助け出すことに成功しました。ぶりぶりざえもんは欠片だけになったミラクルクレヨンを拾うと「ミラクルクレヨンが欲しければ春日部病院へ来い」と告げ、バイクで走り去ってしまいました。

一方、ユウマは途中で姫と出くわし、春日部病院で絵になってしまった母を発見しました。その時、ユウマはぶりぶりざえもんが防衛大臣と交渉しているところを目撃しました。防衛大臣はぶりぶりざえもんにクレヨンの引き渡しを要求しましたが、ぶりぶりざえもんは拒否してクレヨンをユウマに渡しました。

おかげでユウマは母を無事救出することに成功しました。もうクレヨンがないことを知った防衛大臣は驚愕しましたが、折しも春日部には雨が降り始め、水に弱いラクガキングダムの者たちは雨よけのため退避せざるを得ませんでした。

その頃、しんちゃんはななこおねいさんを探していましたが、そこに防衛大臣の手先であるリンゴとイチゴが襲い掛かってきました。ニセななこは身を挺してしんちゃんを助けましたが、そのまま雨に溶けてしまいました。

雨は止みましたが、今度は上空からラクガキングダムの城が春日部に向かって落下してきました。大人たちはしんちゃんに助けてくれるよう懇願しましたが、しんちゃんは既に全てのクレヨンを使い果たしていました。大人たちに責められるしんちゃんはユウマや姫と合流、姫からこの状態を打破するには子供たちがまた落書きをしてエネルギーを集めるしかないと提案しました。

野原一家、かすかべ防衛隊や幼稚園の先生たち、ユウマやブリーフはラクガキングダムの人々と共闘して春日部の子供たちに落書きするよう呼びかけましたが、大人たちは全く耳を貸そうとはしませんでした。

そんな時、しんちゃんは公園にぶりぶりざえもんの姿を発見しました。ぶりぶりざえもんがユウマにクレヨンを渡したことを知ったしんちゃんは、ぶりぶりざえもんを救いのヒーローだと称えましたが、ぶりぶりざえもんは消滅してしまいました。

しんちゃんは意を決し、白線引きで春日部の街じゅうに線を引いていきました。姫やユウマの必死の呼びかけに応じた子供たちは大人たちを振り切って絵を描き始めました。ラクガキングダムには再びエネルギーが溜まり始めましたが、しんちゃんの落書きはあと一歩というところで白線の粉を使い切ってしまっていました。

そこでブリーフは自分を伸ばして絵を完成させるよう促し、自分はミラクルクレヨンから生まれたのでミラクルクレヨンで描いたことになると告げました。しんちゃんはブリーフの意を汲んで絵を完成させると、それは超巨大なぶりぶりざえもんとなりました。

ぶりぶりざえもんは落ちる城を抱えて上空に押し返し、ぶりぶりざえもん、ラクガキングダムの人々、そして子供たちの落書きは城と共に消えていきました。

春日部には平和が戻りました。防衛大臣はラクガキングに今回の件を謝罪しました。姫はユウマからタブレットの使い方を教えてもらい、タブレットの中なら描いた落書きは保存できることを知りました。姫もまたラクガキングダムに戻っていきました。

帰宅したユウマは、母の店にしんちゃんが置き忘れていたスケッチブックを見つけました。そこではユウマがブリブリザエモン、ニセななこ、ブリーフと共にカレーを食べている絵が描かれていました。

ななこおねいさんは事件当時はキノコ狩りのため春日部を離れており、無事でした。しんちゃんはななこおねいさんと再会を果たし、日曜日に約束通りに自宅で食事を共にしました。テーブルにはユウマ、ぶりぶりざえもん、ニセななこ、ブリーフの絵が飾られていました。

以上、映画「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」のあらすじと結末でした。

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