映画「ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン?」ネタバレあらすじ結末と感想

ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン?の紹介:2023年アメリカ映画。アフリカ系の人が多く住む貧困層の町グレン地区。そこでドラッグディーラーをしているフォンテーン。いつものようにたんたんと仕事をこなしていると、突如として何者かに銃で撃たれてしまいます。翌朝目を覚ますと、何もなかったかのように、いつもの日常を送ろうとするフォンテーンでしたが、何人かに銃で撃たれたことを指摘されます。一体自分の身に何が起こっているのか。その場に居合わせていたポン引きのスリックとセックスワーカーのヨーヨーとともに、謎を追求します。『スター・ウォーズ』シリーズでフィン役を務めたジョン・ボイエガが主人公のフォンテーンを演じます。
監督: ジュエル・テイラー 出演: ジョン・ボイエガ(フォンテーン)、ジェイミー・フォックス(スリック)、テヨナ・パリス(ヨーヨー)、キーファー・サザーランド(ニクソン)、アルフォンス・ニコルソン(アイザック)、ほか

映画「ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン?」解説

この解説記事には映画「ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン?」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

アフリカ系の人が多く住む貧困層の町グレン地区。そこでドラッグディーラーをしている黒人のフォンテーン。自分のテリトリーで薬を売っていたアイザックの部下を車でひき、「よそで売れ」と吐き捨て走り去ります。帰宅後、冷蔵庫に貼ってある“ロナルド・チェンバレンを偲んで”と書かれた貼紙を見ます。

フォンテーンはポン引きのスリックの金を取り立てに向かいます。何かと理由をつけた金を出さないスリックにしびれをきらしたフォンテーンは、家を荒らし始め、金をとって立ち去ります。その帰り、フォンテーンは何者かに何発も銃で撃たれてしまいます。

翌朝目が覚めると、体には撃たれた跡は残っていませんでした。特に何もなかったかのように同じ日常を過ごすフォンテーン。ふと道を見ると、フラフラと車道を歩いている人を目にします。その人物は怪しい車の乗せられて連れ去られてしまいます。

昨日のことを覚えていなかったフォンテーンは、再びお金を取り立てにスリックの元へと向かいます。スリックはフォンテーンの姿を見て驚きます。そして、「お前はハチの巣にされて撃たれた」と彼に伝えます。なかなか信じないフォンテーン。お金を払いたくないからスリックが嘘をついていると思っています。

しかし、セックスワーカーのヨーヨーもフォンテーンが撃たれたところを目撃したと言います。そして、ヨーヨーは、犯人が車で走り去ったところを見たと言います。その車は見覚えがあるからと案内してもらいます。

例の車が止まっている家へと3人で乗り込むと、住居の中にエレベータを発見します。おそるおそる下がってみると、そこには実験室が広がり、白人でアフロの科学者が1人おり、そこには謎の白い粉が。3人は彼に銃を向けて、その白人はただのスタッフだと主張し、命乞いをします。

殺すつもりではなかったスリックでしたが、ヨーヨーが出した騒音に驚き、思わず発砲。その科学者は亡くなってしまいます。すると、フォンテーンはあるものを見つます。それはフォンテーンの死体でした。何が起こっているのかとスリックとヨーヨーはパニック状態で逃げる中、フォンテーンは静かに座ります。

翌朝、フォンテーンは仲間を連れて再びあの家に乗り込みますが、昨日あった地下室へとつながるエレベータはありませんでした。

3人で最近人気のフライドチキンを食べに来ると、ふだん笑わないフォンテーンが笑っています。スリックが当たりを見渡すと、ほとんどの客が大笑いしています。原因はチキンの粉だと思いつくスリック。実験室に白い粉があったため、それが関係しているのではないかと推測します。

そして、店長がアフロの白人だということにも気づきます。それを知ったヨーヨーは、その店長に色仕掛けを使って内部調査。フライドチキン屋のバックヤードには監視カメラの映像を映し出すモニターがあり、この町の様子がしっかりと確認できました。

チキンの記録も残っており、このチキン食べると人はどうなるかが記録に残されています。ヨーヨーの内部調査により、この町人が実験台になって人体実験をされていることに3人は気づきます。

そこでフライドチキン屋から何かを運んできたバンにスリックが乗り込んで調査をすることに。そのバンはヘアサロンにも届け物をします。そして、政府がからんでいるかもしれない証拠のキーカードをスリックが見つけます。しかし、スリックを乗せたままバンはどこかへと走り去ってしまいます。

フォンテーンとヨーヨーはそのヘアサロンに入ると、多くの黒人が髪の毛を縮毛強制しています。ここのヘアサロンは薬剤を使って黒人特有の髪の毛をストレ―トにすることに定評があります。その薬剤のキャッチフレーズは“ストレートは最強”。このワードを聞いてフォンテーンは何か思いつき、店の前にいつもいて朝に見かける老人フロッグのもとへと向かいます。そして、“ストレートは最強”について聞くと、答えを知りたければ教会へ行くようにフロッグから言われます。

フォンテーンとヨーヨーが教会へ向かうと、その隣で例のバンを見つけます。スリックと合流し、キーカードの存在を知ります。教会に入ると、厳かな雰囲気とは対照的に信者たちがかなり盛り上がっています。教会を物色すると、キーカードを入れる部分が。スリックがバンから取ってきたキーカードを刺してみると、あのときと同じエレベータが出現しました。

降りてみると、そこには以前見たより大規模なラボがあり、多くのスタッフが働いていました。なんと、グレンの地下一面がラボになっていました。そこでは町人の電話も全て盗聴され完全に監視されていました。他にも人体実験が行われており、さらに奥に進むと、数々のクローンを発見。その中にはフォンテーンとスリックのクローンもいました。自分のクローンを見たフォンテーンは自分のクローンに向けて銃を発砲。

急いでラボから出ると、そこはストリップクラブでした。そこで流れている曲も人を惑わせる実験の曲で、そこにいた多くの人々が催眠術にかかってしまいます。

その曲を聞いたものたちから3人は後を追われます。すると、ニクソンと名乗る白人男が現われます。彼が言うには、町で研究を続けるには、麻薬がはびこっている環境が必要だと。だからドラッグ関係の者たちのクローンがつくられたと言います。フォンテーンやスリックたちは、この環境を保つための駒に過ぎないと。

ニクソンは2つの選択肢を与えます。完全にコントールされているチェスターに殺されるか、何もせずいつもの生活に戻って見ないフリをするか。フォンテーンが有無を言わさず銃を構えると、ニクソンは「オリンピア・ブラック」と発言。すると、フォンテーンの体が思うように動かなくなります。クローンは、それを聞くと従うしかない体の仕組みになっているとのこと。彼らを嘲笑うかのようにして、ニクソンはその場を走り去ります。

翌日、ヨーヨーがフォンテーンの元へやって来て、教会であのキーカードが使えなくなったと報告しにきます。ヨーヨーはまだ戦う気がありましたが、フォンテーンはもう諦めて通常の生活の戻ろうとしていました。ヨーヨーは呆れてその場を後にしますが、フォンテーンは悔しい気持ちでいっぱいで、1人で苦しみます。

ヨーヨーは1人で戦おうと、ワシントンポストに告発の郵便物を発送。その直後、ヨーヨーは怪しい車に乗せられ連れ去られてしまいます。

ヨーヨーとコンタクトが取れなくなって心配したフォンテーンとスリックは彼女を探します。そして、謎の車でどこかへ行ったとの情報を入手。一方ヨーヨーは、地下のラボで実験台になっていました。

ヨーヨーが科学者たちに誘拐されたと確信したフォンテーンは、黒人人体実験の全貌を全て話し、アイザックに協力を要請します。しかし、信じてくれず、撃たれてしまい、道に捨てられてしまいます。すぐにフォンテーンの遺体を地下の関係者が回収しにやってきます。そして、フォンテーンはクローンによって生き返ります。

翌朝自宅で目覚めたクローンのフォンテーンがいつもの日常を過ごしていると、スリックが彼を捕らえます。実はこれは作戦の一部でフォンテーンはわざと死んだフリをして、地下のラボに潜入するという作戦でした。

スリックはグレンのギャングたちを連れて地下のラボへ。地下でギャングたちは大暴れし、クローンを解放します。さらに奥に潜入を試みたフォンテーンは、チェスターに見つかり、ぼこぼこに殴られてしまい瀕死の状態。

意識が戻ると、フォンテーンはこの作戦の主任遺伝学者と対面します。何故このような実験をするのか訊ねると、「ロニー」と答える主任遺伝学者。ロニーはフォンテーンの弟で、どうやら彼はフォンテーンのオリジナルのようです。ロニーは撃たれて置き去りにされ亡くなりました。黒人を白人化してロニーの悲劇を繰り替えさないようにしたいと。そのために、実験を継続しなくてはならないと、主任遺伝学者は語ります。

その場にはチェスターもいました。突如としてフォンテーンは、「オリンピア・ブラック」と連呼し始め、チェスターに彼を撃つように指示し、主任遺伝学者は亡くなりました。

グレンには裸のクローンで溢れ、それはニュースで報じられ話題になります。フォンテーン、スリック、ヨーヨーは無事に合流し、和やかに未来について話します。

ロサンゼルスではタイローンという男がグレン地区の報道を見ています。すると、裸になっている自分と全く同じ人間を目にし、言葉を失い、この映画の幕は閉じます。

以上、映画「ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン?」のあらすじと結末でした。

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