映画「SAND LAND」ネタバレあらすじ結末と感想

SAND LAND(サンドランド)の紹介:2023年日本映画。有名漫画家、鳥山明の短編を原作に映画化したのが本作。悪魔の王子ベルゼブブと保安官のラオが未開の水源を探し、砂漠を滑走していくうちに、世界が抱える謎にたどり着き、彼らの目的が少しずつ変わっていくというストーリーです。
監督:横嶋俊久 声優:田村睦心(ベルゼブブ)、山路和弘(ラオ・シバ)、チョー(シーフ)、大塚明夫(サタン)、茶風林(国王)、飛田展男(ゼウ大将軍)、鶴岡聡(アレ将軍)、ほか

映画「SAND LAND」解説

この解説記事には映画「SAND LAND」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

戦争や環境破壊など、人間の愚かな行動に天変地異が重なったことにより、世界のほとんどが砂漠化してしまいました。わずかに点在する水源は国王に独占され、それを一般市民が高い金で買わなければならない生活を強いられていました。

魔物たちにとっても砂漠化した世界は窮屈そのもので、悪魔の王子ベルゼブブは、日々苛立ちを募らせています。そんなベルゼブブに保安官のラオが訪ねてきます。

南方に水源があると判断したラオは、水源を見つけたら必要最小限の水を確保したらあとは好きにしてもらっても構わないと、同行を提案します。

シーフという魔物の老人を連れ、ラオとベルゼブブは未開の水源を探す旅に出かけます。道中で、盗賊や巨大生物に襲われ車を失ってしまったため、国王軍の最新式の戦車を奪った一行は国王軍に追われることになります。

相手の動きから、自分たちが探している水源はすでに秘密裏のまま国王軍が独占している可能性が高いということに気づきます。それは、民を苦しめる元凶が国王であることを示していました。

その後、ベルゼブブはラオが30年前に戦死した国王軍の英雄シバだということを知ります。

当時の国王とゼウ大将軍のやり方に反発していたシバは、世界を滅ぼす兵器を作ろうとしているピッチ族を滅ぼしますが、その時の事故に巻き込まれて部隊もろとも滅びてしまったとされていましたが、唯一生き残ったシバは国王とゼウ大将軍に反旗を翻すためにラオと名を変え、反撃の時を待っていたのです。

実は、世界を滅ぼす兵器を作ろうとしているとされたピッチ族が作っていたのは兵器ではなく水を作り出す装置でした。全ての水を全ての人にと考えていたピッチ族と違い、水源を独占して金儲けしようと考えていた国王軍は、シバもろともピッチ族を滅ぼしてやろうと目論んだのです。

生き残ったラオの国王軍を敵対する理由はそれでした。その後、国王軍の執拗な追撃は続きます。

やがて国王軍が牛耳る水源を見つけ、全ての民に開放するという一行の旅の目的を知り協力してくれる者も現れます。特に国王軍のアレ将軍は、尊敬していた父シバが生きていてラオと名を変えていることにショックを受け、その過去を知るにつれ、国王軍のやり方に疑問を感じ始めるのでした。

やがて一行は砂漠の中の岩山に幻の泉を発見します。しかしそこにはピッチ族の生き残りがひっそりと暮らしていたのです。

ラオは、仕方ないとはいえ過去の過ちから泉を誰にも知らせずそっとしておこうと決めました。アレ将軍はラオに、国王軍が保有する泉の場所を教えます。目的地の水源にたどり着くとゼウ大将軍は一気に敵を叩くべく、虫人間を放ちました。

ベルゼブブが虫人間を食い止めようとしますが、予想以上に強く多いので苦戦を強いられます。隙をつかれて刺されてしまったベルゼブブでしたが、フルパワーを開放し虫人間を倒していきます。しかし、ゼウ大将軍が虫人間を自爆させてベルゼブブを吹き飛ばしてしまいます。

その頃、ラオはゼウ大将軍を追い詰めていました。銃を向け命乞いするゼウ大将軍、ラオは命まではとろうとせず見逃します。するとゼウ大将軍は油断したラオに虫人間を向かわせ、自爆させようとしたのです。

そこに現れたベルゼブブがゼウ大将軍を吹き飛ばしました。ラオはアレ将軍に言います。「新しい大将軍となり国王をコントロールするのだ」

しばらくして、サンドランドに水が自由に行き届くようになり人々の暮らしは豊かになりました。ラオはベルゼブブとシーフを誘いピッチ族に物資を運ぶ旅に出るのでした。

以上、映画「SAND LAND」のあらすじと結末でした。

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