映画「沈黙の復讐」ネタバレあらすじ結末と感想

沈黙の復讐の紹介:2010年アメリカ映画。“最強オヤジ”ことスティーヴン・セガール主演の『沈黙シリーズ』第19作にしてセガール出演作品通算40作目となるアクション作品です。本作ではセガールは主演・脚本・プロデュースを務め、ルーマニア・ブカレストを舞台にセガール演じる国際麻薬捜査部隊のリーダーがロシアの裏社会の大物も絡んだ抗争に巻き込まれていく様を描きます。
監督:ラウロ・チャートランド 脚本:スティーヴン・セガール 出演者:スティーヴン・セガール(ロバート・“ボビー”・サミュエルズ)、ダレン・シャラーヴィ(コステル)、D・ニール・マーク(スティーヴ)、ダン・バダラウ(ドミトリ)、ジョージ・レメス(ロニー)、クラウディウ・ブレオント(ブルース・ソリン)、マダリーナ・マリエスク(タミ)、カリン・プイア(クリスティアン)、ゾルタン・ブトゥク(ダダ)、シュテファン・イアンク(ドミトリの息子)、シルビア・スタンチウ(ドミトリの妻)、イオアン・イオネスク(ダリウス)ほか

映画「沈黙の復讐」解説

この解説記事には映画「沈黙の復讐」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

ルーマニア・ブカレスト。国際麻薬捜査部隊「IDTF(International Drug Task Force)」のロバート・“ボビー”・サミュエルズは部下のロニーと共にクラブ「ローマ・エース」に突入しました。IDTFは「9・11アメリカ同時多発テロ」の後、テロ組織の資金源である麻薬絡みの犯罪を叩くためアメリカ政府が直轄の組織として編成したものです。

IDTFには精鋭の捜査班が編成され、主に東欧とアジアに配置されました。ルーマニアを担当するボビーはクラブの者にコステルという人物を出せと要求、クラブの者たちと激しい銃撃戦を展開しました―――。

―――この2週間前。IDTF本部に呼び出されたボビーはルーマニア行きを命じられました。半年前に相棒を殺されたボビーは復讐に燃える一方、IDTF本部は後任の相棒を現地に派遣することを決定しました。ブカレストに到着したボビーは恋人に電話をしましたが、恋人は自分より仕事の方が大事なのかと取り合いませんでした。

ボビーの新たな相棒に任じられたスティーヴは現地でボビー班の一員であるロニーと合流、今回の作戦の段取りに関する説明を受けました。その後、スティーヴはボビー班と地元警察の合同による麻薬密売人ブルース・ソリンのアジトへの突入作戦に同行しました。

ボビーは卓越した格闘術で瞬く間にブルースたちを制圧していきました。しかし、スティーヴはアジト内に隠れていたブルースの仲間の存在に気付かず、ボビーから「しっかり確認しろ。仲間が死ぬぞ」と注意されました。

(冒頭でボビーが探し求めていた)コステルとはブカレストで暗躍する覆面の強盗集団のリーダーです。コステルの集団は富裕層をターゲットに凶悪犯罪を繰り返しており、コステルがターゲットの妻をレイプしている間に仲間たちが金品を盗み、最後はターゲットの一家全員を殺害して逃亡するという手口です。

コステルはブカレスト一帯を仕切るロシアンの裏社会の大物ドミトリと麻薬売買の取り引きをしていました。コステルは手下の女を使ってロンドンに麻薬の密輸をしていました。

ボビーは減刑を条件に、ブルースからコステルとドミトリに関する情報を得ました。ボビーとスティーヴは保釈したブルースを囮としてドミトリの居場所へと向かわせました。ブルースはドミトリに接近して取引を持ちかけ、ドミトリは2日後にまた来いと告げました。待機していたボビーとスティーヴはドミトリの手下に見つかり、叩きのめしたもののドミトリを取り逃がしてしまいました。

ドミトリには妻と息子がおり、家庭では良き夫・良き父親でした。ボビーとスティーヴはドミトリを尾行し、車の中を捜索しました。車内には麻薬はありませんでしたが拳銃があり、ボビーとスティーヴはドミトリを銃の不法所持容疑で逮捕しました。その際、ドミトリは頭突きでボビーの警察車両の窓ガラスを叩き割って怪我をし、責任をボビーとスティーヴに擦り付けてIDTF本部に訴えると脅しました。

ボビーは釈放を条件に、ドミトリにコステルに関する情報を証言するよう求めました。しかし、ドミトリは「自分の力で捕まえるんだな」と証言を拒否しました。その後、スティーヴはボビーに、妻が来月にも出産予定であることを明かしました。

その夜、ボビーはブカレストに来ていた恋人とレストランに行きました。しかし、ボビーに逮捕されたのち釈放された売人が襲い掛かり、ボビーは売人をぶちのめしたものの夕食を中止にすることにしました。

釈放されたドミトリは部下に命じてブルースを抹殺しました。地元警察からブルースの死の報告を受けたボビーは滞在先に戻り、恋人と愛し合いました。その頃、ロンドンでの取引を終えたコステルの手下がブカレストに戻ってきました。コステルは自身が経営するクラブ「ローマ・エース」を隠れ蓑としており、取引が終わったらドミトリを始末することを考えていました。

地元警察はブカレスト市内の大学近くに麻薬組織のアジトがあるとの情報を掴みました。この組織はコステルと関係があるとされ、この日は集金屋のエイドリアンと会う約束をしていました。

ボビー班と地元警察は組織のアジトを強襲し、銃撃戦を展開しました。エイドリアンは電話でコステルに助けを求めましたが、ボビーらに身柄を確保されました。その直後、エイドリアンはコステル一味に射殺されました。

その夜、ドミトリは「ローマ・エース」でコステルとの直接交渉に臨みました。しかし、ドミトリはコステルに不信感を抱いたことから交渉は決裂しました。その日の深夜、コステル一味はドミトリが外出している間にドミトリ邸に侵入、コステルの右腕ダダはドミトリの妻を射殺しました。

コステルはドミトリの息子を殺そうとしましたが、そこにドミトリの部下たちが突入、コステルの手下たちを射殺しましたが、コステルとダダには逃げられてしまいました。ドミトリは息子を保護、車で待機していたコステルの手下の女を捕らえて拷問にかけました。ドミトリはコステル一味全員を皆殺しにすると決意しました。

翌朝、アジトに立ち寄ったコステルは武器と現金を持って逃げようとしましたが、そこにボビーとスティーヴが突入しました。しかし、スティーヴはコステルに撃たれてしまい、コステルは外で待機していたダダと共に逃走しました。ボビーは救急車を呼びましたが、スティーヴは息を引き取ってしまいました。

ドミトリは警察署に行き、妻を殺した実行犯のダダは自分が始末するという条件でボビーに復讐を持ちかけました。ドミトリは24時間以内にボビーに電話でコステル一味の居場所、金と麻薬の在り処などの情報を提供すると約束しました。その夜、ドミトリの部下はコステルとダダの居場所を突き止めました。全てが終わったら息子と共にロシアに帰る決意をしたドミトリは、復讐は自分とボビーの二人だけでやると部下に告げました。

待ち合わせ場所で合流したボビーとドミトリはダダと仲間たちが潜伏するアパートを襲撃しました。ダダは銃撃戦の最中にアパートを脱出、車を奪って逃走しようとしましたがボビーに阻まれました。ボビーはダダの足を撃ち、後はドミトリに任せることにしました。ドミトリは建物内に逃げ込んだダダを追い、肩を撃たれて負傷しましたがコステルの居場所を聞き出しました。ダダはドミトリの妻を殺したのはコステルだと主張しましたが、ドミトリの息子はダダの顔を覚えており、ドミトリはダダを殺害して妻の復讐を遂げました。

コステルがいるのは「ローマ・エース」―――ボビーはドミトリに逃げるよう促し、ロニーと合流して「ローマ・エース」に突入しました。(冒頭の場面につながります)コステルを追いつめたボビーは圧倒的な強さでコステルを叩きのめし、隠し持っていた拳銃を奪ってコステルを射殺しました。

元相棒とスティーヴを立て続けに失ったボビーは、果たして二人を失うほどの価値はあったのかと自問自答しました。ボビーは公園でドミトリに会い、チェスをしながら息子や部下たちと共にロシアに帰るよう促しました。ボビーは「これはあんたへの尊敬の証だ」とドミトリ一家や部下全員の航空券を用意し、ドミトリは「私も君も似た者同士だ。君はここにいるべきじゃない」と言いました。

ボビーはこれから帰国してしばらく骨休みすると伝え、二人は互いの健闘を祈って別れました。

以上、映画「沈黙の復讐」のあらすじと結末でした。

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