映画「沈黙の帝王」ネタバレあらすじ結末と感想

沈黙の帝王の紹介:年アメリカ映画。スティーヴン・セガール主演の『沈黙シリーズ』第39作となる本作は近未来のアメリカを舞台としたSFディストピア・アクション作品です。超監視社会と化したアメリカを舞台に、これまで反体制派を粛清してきた暗殺者がある事件をきっかけに国民の自由を勝ち取るための戦いに突入していく様を描きます。
監督:ティトゥス・パール 出演者:スティーヴン・セガール(指揮官/指揮官の兄)、ジョニー・メスナー(アクソン・レイ/コンドル)、リチャード・タイソン(管理官)、ヴァーノン・ウェルズ(尋問官)、サーシャ・ジャクソン(ニーナ)、ランス・E・ニコルズ(政治家)、フィリップ・フォルナ(クロナス)ほか

映画「沈黙の帝王」解説

この解説記事には映画「沈黙の帝王」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

2029年。かつて戦争で多くの人命が失われたアメリカは指揮官(スティーヴン・セガール)の支配下のもと、犯罪から国民を守るとの名目で全国各地に強固な監視網を敷く超管理社会となっていました。犯罪者や政府に反抗的な者、不穏分子とみなされた者たちは政府の秘密組織の暗殺者によって容赦なく抹殺されていました。

しかし、政府要人の中には管理社会に批判的で人々の自由を尊重すべきだと主張する者もいました。政府組織の暗殺者のひとり・“コンドル”ことアクソン・レイは命令を受けてナイトクラブに潜り込みました。

クラブの秘密の部屋では反体制派の政府要人たちが極秘裏に現体制を倒す計画を練っていましたが、乗り込んだコンドルはその場にいた要人たちを皆殺しにしました。要人の中心メンバーはその場にいた娼婦だけは殺さないでくれと頼むと、自らの理想をコンドルに語り、そのまま銃弾に倒れました。

娼婦もまた要人の命を狙っていました。娼婦はコンドルのかつての恋人ニーナそっくりでした。コンドル同様に暗殺者だったニーナは組織上層部からの命令でコンドル自ら殺害したという過去がありました。コンドルは娼婦を殺さずに見逃すことにしました。帰宅したコンドルはニーナの形見のペンダントを手にしながら当時のことを振り返りました。

コンドルは上司である管理官に呼び出されました。管理官は全員を抹殺するよう命じており、ニーナだけ生かしておいたコンドルの行動を叱責しました。コンドルは武器を没収されたうえ指揮官のもとに連行されることになりました。コンドルは逃走を図りましたが、謎の女に麻酔弾を撃たれて気絶させられました。

指揮官はコンドルの行動を問題視していましたが、管理官は人間の脳内の情報を操作して感情をコントロールする“再プログラム”でコンドルから人間の弱さである愛や同情などの感情を消し去り、彼を組織の意のままに操れる最強の殺人マシーンにすることを提案、反乱分子を駆除したい指揮官も了承しました。

コンドルは再プログラミングの手術を受けましたが、完全に脳内データが書き換えられる前に拘束を解いて脱走しました。コンドルは負傷しながらも施設の者たちを次々と倒していき、途中の独房に収容されていたニーナとまさかの再会を果たしました。コンドルが始末したはずのニーナは実は替え玉で、本物のニーナは生きていました。

ニーナはコンドルの傷の手当てをし、二人は車を奪って施設を脱出しました。コンドルとニーナはただちに指名手配され、二人はひとまずコンドルの家に身を隠すことにしました。コンドルは自宅の通信機器や監視システムを破壊し、隠し持っていた武器を準備しました。コンドルはニーナにペンダントを返し、二人は愛し合いました。しかし、そこに組織の特殊部隊が突入し、コンドルとニーナは捕らえられてしまいました。

コンドルは尋問官のもとに連行され、組織の裏切り者として足の生爪を剥がされ、歯を抜かれるなどの拷問を受けました。この様子は生中継で全米に放映されました。尋問官はコンドルの逃走を手助けした内通者の情報を吐くよう迫りましたが、そこに管理官が現れ、尋問官を射殺するとコンドルの拘束を解きました。

コンドルとニーナは管理官の隠れ家に匿われました。管理官は指揮官を倒すため、密かに仲間を集めて反乱の準備をしていました。ちょうどこの日は祝日“国家の日”であり、超高層ビルの上階にある指揮官邸の警備が手薄になる隙と指揮官の愛人が出ていく隙を見計らい、コンドルが潜入して指揮官を暗殺する計画が打ち立てられました。

コンドルはニーナに必ず生きて戻ると約束し、二人は愛し合いました。コンドルは管理官の部下クロナスと共に指揮官邸に侵入し、指揮官の愛人が帰宅した頃合いを見計らって警備兵を次々と射殺していきました。クロナスは警備兵に殺されましたがコンドルは侵入に成功、指揮官と対峙しましたが、拳法の達人である指揮官は圧倒的な強さであっさりコンドルをねじ伏せてしまいました。

指揮官は“真実”を見せると告げ、コンドルに監視カメラの映像を見せました。実はニーナと管理官は裏で繋がっており、コンドルを手駒として記憶を操作していたのです。ニーナはコンドルの恋人を演じていただけであり、実は一度も会ったことすらなかったのです。

コンドルが政府要人を始末した際にいた娼婦も正体はニーナでした。管理官の真の目的はコンドルに指揮官を排除させ、反乱軍をもって国を制圧、自らが新たな国の英雄として君臨することでした。管理官とニーナはキスを交わしました。

コンドルは自分が騙されていたことに強い衝撃を受けました。身柄を解放されたコンドルは反乱軍の拠点に向かい、管理官に指揮官を倒したとの嘘の報告をしました。ニーナは指揮官を射殺し、コンドルに命乞いをしましたが、コンドルはニーナを射殺しました。

コンドルは指揮官のもとに向かい、管理官を始末したことを報告しました。指揮官はコンドルを新たな管理官に任命しようとしましたが、コンドルは隠し持っていたナイフで指揮官の腹を刺しました。

コンドルはニーナのペンダントを暖炉の火に投げ捨て、虫の息の指揮官を置き去りにして部屋を出ました。コンドルは警備兵に取り囲まれ、自由のために死ぬ覚悟を決めましたが、そこに反乱軍がなだれ込んで警備兵たちを倒していきました。

反乱軍は勝利宣言し、アメリカは自由を取り戻しました。コンドルは国を解放した英雄として讃えられました。

その頃、指揮官の部屋では、指揮官に瓜二つの双子の兄が姿を見せていました。指揮官は兄に“任務完了”を報告し、指揮官の兄はこれまでの働きに感謝すると、名誉ある死を望む指揮官に介錯の刀を降り下ろしました。指揮官は死の瞬間、兄に「必ず復讐を」と告げました。指揮官の兄は残った軍勢を率いて反乱軍への反撃を開始しました。

以上、映画「沈黙の帝王」のあらすじと結末でした。

Leave a Comment