映画「ミンナのウタ」ネタバレあらすじ結末と感想

ミンナのウタの紹介:2023年日本映画。数々のジャパニーズホラー映画を世に送り出してきた清水崇監督とダンス&ボーカルグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」がタッグを組んだスリラー映画です。GENERATIONSはメンバー全員が本人役で主演を務め、メンバーがカセットテープから流れる呪いのメロディーを聴いてしまったことで不可解な事件に巻き込まれていく姿を描きます。
監督:清水崇 出演者:白濱亜嵐(GENERATIONS)(白濱亜嵐)、片寄涼太(GENERATIONS)(片寄涼太)、小森隼(GENERATIONS)(小森隼)、佐野玲於(GENERATIONS)(佐野玲於)、関口メンディー(GENERATIONS)(関口メンディー)、中務裕太(GENERATIONS)(中務裕太)、数原龍友(GENERATIONS)(数原龍友)、早見あかり(角田凛)、マキタスポーツ(権田継俊)、天野はな(柳明日香)、穂紫朋子(高谷さな)、山川真里果(高谷詩織)、白鳥廉(高谷俊雄)、内田奈那(権田ゆづき)、山田竜弘(探偵助手)ほか

映画「ミンナのウタ」解説

この解説記事には映画「ミンナのウタ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

人気ダンス&ボーカルグループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のメンバーでパフォーマーの小森隼は人気ラジオ番組のパーソナリティーを務めています。ある日の番組収録前、小森はラジオ局ADで番組担当の柳明日香と共に、局内の倉庫で1本の古びたカセットテープを見つけました。カセットテープが入っていた封筒は今(2023年(令和5年))から30年前の1993年(平成5年)9月23日の消印でした。

GENERATIONSの他のメンバーやマネージャーの角田凛が見守るなか、小森の番組収録がスタートしました。すると、リスナーの電話を通じて謎の少女の声が聞こえてきました。少女はノイズ混じりの音声で「カセットテープ、届きました?」と告げていました。スタジオにはカセットテープがまだ届いていなかったため、小森は代わりにGENERATIONSの新曲をかけました。

収録収録後、小森は忘れ物をしたといって一人ラジオ局に残り、倉庫に行くと、そこにはカセットテープを手にした少女の姿がありました。少女はいつの間にか姿を消し、カセットテープだけがその場に落ちてました。小森はやってきた柳と共に「ミンナノウタ」と書かれたカセットテープを確認したところ、添えられていた手紙には「私の曲を聞いてください。できれば流してほしいな」と書かれてありました。

その後、ライブのリハーサルを終え、角田に自宅マンションまで送ってもらった小森は、エレベーターの中で学生服を着た謎の少女と遭遇しました。小森はこれを最後に忽然と姿を消し、柳も消息を経ちました。

小森の突然の失踪を受け、角田は元刑事の探偵・権田継俊に調査を依頼しました。GENERATIONSはライブを間近に控えており、角田はこのことが世間に明るみになる前に極秘裏に解決しようと考えたのです。タイムリミットは3日間でした。

1日目・月曜日。権田はGENERATIONSが滞在するホテルを訪れ、メンバー一人ずつから事情を聞くことにしました。ボーカルの片寄涼太は、ラジオ収録中に謎の少女から電話が来たこと、その後のリハーサルでは小森の様子がおかしかったこと、リハーサル後に小森から電話があったものの電話の音声には「聴いてよ」という謎の少女の声が混ざっていたことを証言しました。その直後、片寄は調子がおかしくなり、トイレに行くと席を外しました。

続いてリーダー兼パフォーマーの白濱亜嵐に事情を訊くことになりましたが、権田は白濱の名前を間違って呼んでしまい、怒った白濱は「名前を間違えるような部外者に話すことはない」と去ってしまいました。

パフォーマーの佐野玲於は、リハーサル中に小森がラジオの収録時に奇妙なメロディーを口ずさむ女の鼻歌が聞こえたと話していたことを証言しました。小森はそのメロディーが頭から離れないと言っていたということでした。佐野はそのメロディーを口ずさんでみたところ放心状態に陥ってしまい、角田に声をかけられて我に返りました。しかし、佐野はメロディーを口ずさんでいたことを覚えていませんでした。

パフォーマーの中務裕太は小森が失踪した日の出来事を証言しました。角田は小森に電話をするも出ず、白濱もメールを入れましたが返事はありませんでした。その時、パフォーマーの関口メンディーと中務はテーブルの下に少女の足らしきものを見つけました。中務は関口に、少女の霊に取り込まれると話しました。

証言を終えた中務が部屋を離れたところ、カーテンには少女らしき影が映っていましたが誰も気付きませんでした。この日はこの部屋に泊まることにした権田は家族に電話をしたところ、娘・ゆづきが電話口から女が鼻歌を口ずさんでいると言ってきました。しかし、部屋には権田以外誰もいませんでした。

権田が外でタバコを吸っていると、佐野が近くの自販機で飲み物を買おうとやってきました。佐野は自販機の下に謎の少女がいるのを見かけました。少女は「佐野君、歌ってくれたね」と言い、驚いた佐野はホテルに戻りました。

ホテルの一室では関口が爆音で音楽をかけていました。権田、白濱、佐野、角田が関口の部屋に行くと、関口は音楽をかけていたのはあのメロディーを聞きたくなかったからだと話しました。あの日のリハーサル当日、具合が悪そうな小森に白濱が声をかけたところ、小森はあのメロディーを口ずさみ始め、白濱とその場に居合わせていた関口が聴いてしまったのです。佐野は、小森があのメロディーを聴いたのはカセットテープだと証言しました。

2日目・火曜日。
権田と角田はラジオ局に向かい、防犯カメラの映像で小森と柳が倉庫に入るところを確認しました。その後、権田と角田はスタジオでGENERATIONSのメンバーたちと合流したところ、番組スタッフが柳の机にあったカセットテープを持って来きました。カセットテープには例の女の鼻歌が収録されており、ラジカセを止めてもその音はスタジオ内に鳴り響きました。

角田はスタジオの隣の部屋の境のガラス窓の向こうで柳らしき人物が倒れているのを見つけましたが、メンバーが行ったところ部屋には誰もいませんでした。角田と関口はこの人物は柳ではなく学生服の少女だったと話しました。

権田は伝説のバンド・かぐや姫の解散ライブを盗み録りした海賊版カセットテープに「私にも聴かせて」という声が混じっており、逆再生すると「私もそこに行きたかった」という聞こえたという都市伝説を語りました。カセットテープが入っていた封筒の差出人の名は「高谷さな」。どうやらこの人物が鼻歌の主のようでした。権田はこのさなという人物に見覚えがありました。

GENERATIONSのメンバーたちはさなの自宅を訪れましたが、そこは既に空き家であり、近所の住民たちはさなとその家族に関する証言をしたがりませんでした。その頃、車で待機していた中務はさなの家の玄関にいつの間にか謎の男の子がおり、家の中に入っていきました。

中務は家の中に入ると、妊娠中のさなの母・詩織が現れました。詩織は「あら、どうしましょ。今、手が離せないので、ちょっとお待ちください」と言うと部屋に入りました。2階の部屋からはコードが階段に垂れ下がっており、コードは部屋に引き上げられていきドアは閉まりました。すると、階段の脇の部屋から再び詩織が現れ、先ほどと全く同じセリフを言ってきました。このようなことが何度も続いたので、たまりかねた中務は車に戻りました。

角田はメンバーをホテルに戻し、権田から話を聞きました。実はさなは権田の中学時代の同級生であり、この中学では権田が3年生の時に女子生徒が飛び降りるという事件が発生していました。権田は、この学校のヤバい噂にはいつもさながいたと語りました。

権田と角田はさなが通っていた中学校に向かいました。当時の文集には、さなの夢は「自分の歌をみんなに届けて私の世界に引きずり込むこと。そのためにたくさん魂を集めたい」と書かれていました。続けて権田と角田は当時さなの担任だった校長に当時の話を聞きました。さなは優秀な生徒でしたが、母から愛されておらず、自分には生きる価値はないと思い込んでいました。

ある時、さなは同級生とトラブルがあり、ノートを自販機の裏に隠されたことがありました。その時は、さなが腕に怪我をしているのを見た先生が代わりにノートを取ってあげました。それからしばらくして、さなは屋上で3人の同級生と一緒にいました。先生は危ないから中に入るよう注意すると、一人の生徒が屋上から転落しました。

さなはこの日から学校に来なくなり、ある日さなは自宅の2階の部屋から延ばされたコードで首が絞まった状態で死亡しているのを発見されました。権田と角田は校長と共にさなの自宅の玄関に花を手向けました。

ホテルに戻った権田はメンバーにカセットテープは厳重に保管すると告げ、車でカセットテープを再生しながら移動しました。テープのB面には猫が首を絞められている様子、生徒が学校の屋上から転落する様子、そしてさなが弟を妊娠中だった母のお腹を叩く音が収められていました。

権田は再び校長に会いました。校長はさなには隠された一面があったと告げました。自販機の下にノートが隠された時、同級生たちはノートを隠していないと証言し、さなの自作自演だったと主張していたのです。

その夜、ホテルでシャワーを浴びていた片寄は何者かに連れ去られ、姿を消してしまいました。浴室の鏡には少女の姿が映っていました。浴室を確認した佐野は部屋に戻ったところ、少女がベッドの下に頭を突っ込んでいました。関口はイヤホンで大音量の音楽を聴いていましたが、いつの間にかあのメロディーを口ずさんでいました。

中務は部屋で音楽を聴いていたところ、突然部屋に詩織が現れ、先ほど中務に言った「あら、どうしましょ。今、手が離せないので、ちょっとお待ちください」のセリフを繰り返しました。そして詩織は「赤ちゃんを返して」と中務に突っかかってきました。

白濱は角田と共に自分の部屋に行くと、部屋からは詩織の言葉が聞こえてきました。しかし、部屋には誰もおらず、いつの間にか白濱を除くメンバー全員が姿を消していました。

3日目・水曜日。
白濱、権田、角田はさなの家に向かいました。2階の部屋はドアが外され、代わりに鉄の扉がつけられていました。壁の鏡にはさなが死んだ時の様子が映し出されていました―――。

―――あの日、2階のさなの部屋からコードが延びていました。父から危ないと注意されたさなでしたが、さなは部屋から「コードが引っ掛かった。ドアが開かないのでそっちから引っ張って」と頼んできました。さなの両親はコードを引っぱったところ、さながコードに引っ張られてきました―――。

―――角田は2階の部屋に入りましたが、ドアは閉まり、首にコードを巻いてカセットレコーダーを首からぶら下げたさなの姿がありました。一方、玄関で待機していた白濱と権田の前に2階からさなの弟が現れました。角田はさなと揉み合いになり、彼女からカセットレコーダーを取り上げることに成功しました。その瞬間、行方をくらましていたGENERATIONSのメンバー全員、そして柳が無事に戻ってきました。

GENERATIONSのライブが始まりました。今回の件に関わっていなかったボーカルの数原龍友を含め、メンバー7人全員が揃ったGENERATIONS。ところが、ライブの途中で観客全員があのメロディーを口ずさみ、角田は驚きました。会場にはさなの姿がありました。

以上、映画「ミンナのウタ」のあらすじと結末でした。

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