映画「吸血怪獣 チュパカブラ」ネタバレあらすじ結末と感想

吸血怪獣 チュパカブラの紹介:2011年ブラジル映画。新妻を連れて久しぶりに戻った故郷。しかし熱帯雨林では二つの家族の血まみれの抗争が再開されようとしていた。そして、怖いのは人間だけではなかった。南米を代表するUMA(未確認動物)・チュパカブラが登場するブラジル発スプラッター映画。
監督:ロドリゴ・アラガォン 出演:メイラ・アラルコン(マリア・アリシア)、キカ・オリヴェイラ(キカ・シルヴァ)、マークス・コンカ(ペドロ・シルヴァ)、ジョエル・カエターノ(ドゥグラス・シルヴァ)、ほか

映画「吸血怪獣 チュパカブラ」解説

この解説記事には映画「吸血怪獣 チュパカブラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

熱帯雨林に囲まれたブラジル南部のとある村。ある深夜、シルヴァ家の家長ペドロは、愛犬が吠え続けるのに不安を感じ、猟銃をもって外へ出る。ヤギが殺されているのを発見する。そして光る眼が森に消えていくのを見て、愛犬を放って追わせる。愛犬の吠える音はいつしか消え、愛犬が殺されているのが見つかる。

翌日、都会にいたシルヴァ家の末弟ドゥグラスは身重の妻マリア(正式な結婚はしていない)をともない、世界の果ての駅から線路の上を歩き、さらに山道を歩いて実家に帰った。

二人を迎えたシルヴァ家では家畜の死が相次いでいた。母やリカルド、アルジール、ジョージの3人の兄はカルヴァーリョ家の仕業と見ている。しかしペドロだけは、家畜を殺したのは吸血怪物チュパカブラと考え、怪物退治のため猟銃をもって森に入った。

ペドロにそむいて兄たちは、死んだヤギの肉を町の飲み屋に売りに行く。ドゥグラスはマリアの側にいるつもりだったが、彼女が薬物のビンを隠し持っているのを見て怒り、兄たちについていく。飲み屋の主に肉が臭いと言われながらも肉を売りつけ、代金の一部の酒を飲もうとするところにカルヴァーリョ家の5人兄弟が現れる。

そのころシルヴァ家ではマリアに兄嫁キカがシルヴァ家とカルヴァーリョ家の因縁を説明していた。シルヴァ家は一帯の山を所有して裕福だった。だが南部からきたカルヴァーリョ家の家長タデウが大金をつんで土地を買おうとする。ペドロは断わるが、帰宅途中タデウの死体を発見する。

タデウの息子たちはペドロが殺したと考えてシルヴァ家を襲う。その闘いで長兄リカルドは車椅子で生活する身となり、アルジールも顔に傷を負った。ペドロは息子たちの命を守るために全ての土地をカルヴァーリョ家に譲って休戦協定を結んだ。

 飲み屋では、やはり肉が悪くなっていたのか、カルヴァーリョ兄弟を含む肉料理を食べた客が激しい嘔吐をし、怒ったカルヴァーリョ兄弟との間でシルヴァ兄弟は凄惨なげんかを繰り広げる。殺してやると言って追いかけるカルヴァーリョ兄弟から逃げて帰る途中、シルヴァ兄弟は父ペドロの亡骸を森で発見する。

父の遺体を家に運んだ後、ドゥグラスの兄たちは父を殺したのはカルヴァーリョ家と考え、銃をもって復讐に出かけた。だが、ドゥグラスは父の亡骸の中に銃の部品を見つけ、死因が銃の暴発であると知り、無益な闘いを避けるためにカルヴァーリョ家へ向けて走る。

カルヴァーリョ家では息子たちがけんかで作った深い切り傷を母親が縫っているところだったが、シルヴァ兄弟の放った銃弾が母親の顔に当たり、連中を皆殺しにしろと言い残して母親は死ぬ。

奇襲を受けたカルヴァーリョ兄弟だが徐々に反撃体制を整える。兄弟の一人アントニオが味方の銃弾に当たって死んだものの、ドゥグラスが着く前に3人の兄たちは惨殺されていた。

そのころシルヴァ家にはチュパカブラが現れる。母の首にかみつき、キカとマリアは外へ逃げ小屋にたてこもる。だが怪物は今にも壁を壊して入ってきそう。

マリアを箱に隠してキカが助けを呼びに出るが怪物から逃げ切ることはできなかった。怪物がキカを追ったのを見計ってマリアは箱の外に出る。

一方、ドゥグラスはカルヴァーリョの末弟ラウルにみつかり、ラウルから逃げて木陰に隠れる。しかし、ラウルもドゥグラスも一人の森の放浪者につかまる。体を縛られたドゥグラスが意識を取り戻すと、男がラウルの内臓を料理している。

男が呪文を唱えて内臓を食べると、それは魔法で、男の顔の古い皮膚の下に新しい皮膚ができていた。ドゥグラスも殺されようとするとき、カルヴァーリョ兄弟のイヴァンとアギナルドが現れ弟の仇を取る。

命拾いしてドゥグラスは家まで逃げるが、母親の変わり果てた姿を発見し、マリアの名を叫ぶ。しかしカルヴァーリョ兄弟の残った3人はすぐに迫ってきた。ドゥグラスは結局つかまってしまう。だがアギナルドが、兄レジナルドが怪物に連れ去られるのを目撃し、シルヴァ家以外の敵もいることに気づく。

レジナルドの死体をみつけたイヴァンとアギナルドはドゥグラスをおとりにして怪物を捕獲しようと考える。ドゥグラスは兄弟の中で最も理性的なアギナルドに殺し合いはやめようと呼びかけるが拒絶される。アギナルドにとってドゥグラスは、彼の姉を誘惑して遊んで捨てて自殺にいたらしめた憎い男だからだ(実際はドゥグラスの母が愛し合う二人の仲を裂いた。恋人と別れて医学を学ぶために都会に行ったドゥグラスは結局、麻薬中毒患者のマリアを妊娠させて放校になった)。

怪物は結局ドゥグラスでなくアギナルドの方を襲って引きずっていき、首にかみついて殺してしまう。さらにイヴァンのはらわたを食いちぎる怪物を、ドゥグラスが最後に残った銃弾で仕留めたかと思われたが、それでも怪物は生きていてドゥグラスの首にかみつく。最後にドゥグラスは石で怪物の頭をめった打ちにして殺した。

逃げ続けていたマリアはやっとドゥグラスを見つける。だが振り向いた夫は既に怪物に変身していた。

以上、映画「吸血怪獣 チュパカブラ」のあらすじと結末でした。

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