映画「天使のくれた時間」ネタバレあらすじ結末と感想

天使のくれた時間の紹介:2000年アメリカ映画。ニューヨークのウォール街で成功し優雅な独身生活を送っているジャックが、ひょんなことからかつて別れた恋人と家庭を築いている『もう一つの人生』を経験したことで、本当の幸せを知るまでを描いたハートフル・ファンタジー。
監督:ブレット・ラトナー 出演:ニコラス・ケイジ(ジャック・キャンベル)、ティア・レオーニ(ケイト・レイノルズ) 、ドン・チードル(キャッシュ)、ジェレミー・ピヴェン(アーニー)、マッケンジー・ヴェガ(アニー・キャンベル)、ほか

映画「天使のくれた時間」解説

この解説記事には映画「天使のくれた時間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

1987年、ロンドンの一流銀行での研修のため旅立つジャックと、恋人のケイトは空港で別れを惜しんでいた。彼のロンドン行きと、彼女がロースクールで学ぶ道は2人で出した結論だったが、不意に不安に駆られたケイトは、全てを白紙に戻して2人が一緒に生活する幸せを選ぼうと告げる。しかし、ジャックは離れていても気持ちは変わらないと言い残して旅立っていく。

13年後、ニューヨークのPKL投資会社の社長となったジャック(ニコラス・ケイジ)は、高級マンションの最上階に住み、裕福な独身生活を謳歌していた。

クリスマスイブの日、休暇もそっちのけで働いていた彼は、ケイト(ティア・レオーニ)から電話があったという伝言を秘書から受けるが、クリスマスイブに一人きりが寂しくてかけてきたのだろうと言って、折り返しの電話をかけようとする秘書手を止めさせる。

夜も更けてやっとオフィスを出たジャックは、徒歩での帰り道、エッグノックを買おうと通りかかった店に入る。そこで、宝くじの換金を求めて入ってきた男と、インチキだと取り合わない店員との悶着が始まり、激怒した男は拳銃を取り出して店員を脅す。

それを見たジャックはくじを買い取ると言って男をなだめ、一緒に店を出ると、銃など持たずまじめに働くように諭す。そんな彼に男は「これから起こることは自分で招いたことだ」と謎めいた言葉を残して去って行く。

男と別れて自宅に戻り、ベッドに入ったジャックが翌朝目を覚ますと、そこは郊外の見知らぬ家で、ベッドにはケイトと子供2人がいた。

パニックになって家を飛び出した彼は、ニューヨークのマンションに戻るが、入ろうとした彼はマンションのドアマンから居住者専用だと追い返され、オフィスに行ってみると部下のアランが社長になっていた。

呆然としているジャックの前に”くじの男”が現れるが、もとの生活に戻せと言うジャックに男は「答えは自分で見つけろ」とだけ言って去って行く。

仕方なく郊外の家に戻ったジャックはケイトに、自分は夫でも父親でもないと説明するが取り合ってもらえない。とりあえずこの状態を続けるしかないと悟った彼は、唯一異変を感じ取り、彼を父の姿をしたエイリアンと認識したアニー(マッケンジー・ヴェガ)の協力で、日々をやりすごすことにする。

しかし、洗練とは程遠い部屋で服は安物ばかり、赤ん坊の汚れたオムツと犬のフンの始末に追われ、ケイトの父親エドのタイヤ店で働く自分に辟易し、無報酬の弁護士をするケイトを蔑む。

しかし、改めて彼女を見たジャックは、別れてから13年経った今でも美しいケイトに驚かされ、彼女の誕生日パーティーのビデオで、彼女に愛の歌をプレゼントする自分と幸せそうな2人の姿に見入る。

最初のうちは貧乏じみた生活に苛立っていたジャックだったが、やがて子供の世話をしたり友人たちとボウリングを楽しんだりの日々に慣れていった彼は、ケイトと子供たちとの生活に幸せを感じるようになっていた。

そんな中、PKL社の会長ピーターがタイヤがパンクしたとエドの店に現れる。ビジネスを良く知る様子のジャックに興味を持ったピーターから、修理後の車を納品するよう依頼された彼は、後日オフィスへ納車した際にピーターとアランがいる前で雇ってほしいと自己アピールする。

再びPKL社で働けることになったジャックは、役員用の豪華な部屋にケイトを案内し、家族で何不自由なくニューヨークで暮らせると話すが、今の生活に満足しているケイトは、アニーを転校させたくないし、そもそも教育に悪いとニューヨークから郊外へ移り住んだことを告げ、相談もなく勝手に転職を決めたことを詰められる。

家に帰ったジャックは、部屋で13年前の日付のロンドン発ニューヨーク行きの搭乗券を見つけ、13年前のあの日の翌日、この世界の自分はケイトの元に戻ったことを知る。ケイトはこの家で2人で年を取って行くことが夢だったが、本気で転職したいのなら全て捨てて家族でついて行く、住所より愛が大切だと話す。

心からケイトや子供たちを愛していることを認め、この世界での暮しを受け入れていたジャックだったが、ある晩、スーパーへ買い物に行った彼はそこのレジに”くじの男”がいるのを見つける。

もとの生活に戻りたくないと訴えるジャックだったが、男から「一瞬の”きらめき”は永遠に続かない」と言われ、この世界が終わることを悟った彼は、アニーやケイトに別れの言葉を告げると眠りにつく。

いつもの高級マンションで目覚めたジャックは、その日がクリスマスで、一晩しか経っていないことに驚く。慌てて家族で住んでいた郊外の家を訪ねてみるが、そこに住んでいたのは全くの別人だった。

オフィスへ行くと、合併話に不測の事態が生じて社員らは慌てふためいていて、パニック状態のアランにジャックは、社長の器だからもっと積極的に主張しろとアドバイスする。

その後、彼は電話のあったケイトの居場所を突き止めて尋ねてみると、こちらの世界のケイトは高給取りの敏腕弁護士となっていた。パリの事務所を任されフランスへの引越し作業の真っ最中で、残っていたジャックの私物を引き取ってもらうための連絡だったのだ。

今も独身だという彼女に、結婚していたらと考えたことはないかと聞いてみるが、意に返さない様子にジャックはあきらめて帰る。しかし、私物の中から昔2人で撮った写真を見た彼は空港へと急ぎ、搭乗寸前のケイトを引き留めて、自分が経験した夢のようなケイトとの結婚生活について話し始める。

これで別れても2人はやっていけるが、あの素晴らしい2人の生活を選びたいと言うジャックの言葉に、ケイトはフランス行きの飛行機をキャンセルし、2人はコーヒーを飲みながら語り合うのだった。

以上、映画「天使のくれた時間」のあらすじと結末でした。

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