映画「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」ネタバレあらすじ結末と感想

ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜の紹介:2023年日本映画。Netflixドラマ「今際の国のアリス」を手がけた麻生羽呂(原作)と高田康太郎(作画)がタッグを組んだ同名コミックを、『仮面ライダービルド』『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』などの赤楚衛二を主演に迎えて実写映画化したホラーコメディ作品です。ブラック企業に就職してしまい、心身共に追いつめられた主人公がゾンビに支配された世界を目の当たりにし、状況とは真逆に自らの「生きる意味」を見出していく過程を描きます。本作はNetflixにて全世界同時配信され、日本での「今日の映画TOP10」1位、世界60以上の国と地域で「今日の映画TOP10」入りを果たすなど大ヒットを記録しました。
監督:石田雄介 出演者:赤楚衛二(天童輝(アキラ))、白石麻衣(三日月閑(シズカ))、栁俊太郎(竜崎憲一朗(ケンチョ))、市川由衣(鳳沙織)、川﨑麻世(社長)、早見あかり(香坂すみれ)、高橋洋(香坂三喜男)、筧美和子(マキ)、中田クルミ(レイカ)、ドロンズ石本(バスの運転手)、佐戸井けん太(マンションの管理人)、北村一樹(小杉権蔵)ほか

映画「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」解説

この解説記事には映画「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

“アキラ”こと天童輝は映像制作会社に新入社員として入社しました。アキラは小杉権蔵がリーダーを務めるCM製作部門に配属されましたが、初日からアキラは2日間も徹夜を強要されました。アキラが入ったこの会社は超絶ブラック企業であり、アキラは小杉の理不尽なパワハラ、連日のサービス残業や徹夜、休日なしなどを強いられ、心身ともに憔悴しきっていきました。

アキラは職場で最も美人な先輩の鳳沙織を唯一の心の支えとしていましたが、やがて自殺願望を抱くまでに追いつめられていき、学生時代からの親友である“ケンチョ”こと竜崎憲一朗と喧嘩してしまいました。アキラはまるで“死んだように生きる”日々を過ごしていました―――。

―――入社から1年後。アキラは会社に行きたくない気持ちを抑えながら自宅マンションを出ました。ところが、アキラが見た光景は、マンションの住民がゾンビと化している姿でした。マンションのみならず街全体がゾンビで溢れかえり、見慣れた景色は完全に崩壊していました。絶望的な状況でしたが、元々ポジティブな性格のアキラはもう今日から会社に行かなくてもいいいことに気づき、歓喜の叫びを上げました。

1日目。アキラはせっかくの休みを寝て過ごすのはもったいないと考え、密かに好意を寄せている沙織のもとへ向かうことにしました。ゾンビに占拠されたマンションからの脱出を試みたアキラは途中で下の階に住む数少ない生存者の香坂すみれとその夫・三喜男と会い、飲み物や雑誌などを仕入れてくることになりました。

沙織に会いに行ったアキラは衝撃の事実を知ることになりました。実は沙織はアキラの会社の社長の愛人だったのです。社長は既にゾンビ化しており、沙織は社長を殴り殺しましたが、既に社長に噛まれていた沙織もゾンビ化していきました。アキラは沙織に想いを伝えてその場から離れ、マンションに戻りましたが、香坂夫婦の部屋は既にゾンビに荒らされてしまっていました。

もはや自分に残された時間は残り少ないことを悟ったアキラは思い切って発想を転換し、自分が「ゾンビになるまでにしたい100のこと」をノートにリスト化していきました。

2日目。アキラは「部屋の大掃除をする」との公約通り、ゴミ部屋になっていた部屋を片づけました。

5日目。次々と叶えたいことをひとつずつ実現していったアキラは「べランピングをする」との公約通りマンションの屋上でステーキを楽しみました。しかし、調味料を切らしたことからアキラはコンビニに買い出しに行くことにし、そこで武装した美女・“シズカ”こと三日月閑と出会いました。アキラはゾンビが音につられる習性をシズカが見抜いていることに気付き、食事に誘おうとしましたが、シズカはアキラが調味料のためだけにわざわざ不要不急な外出をすることが理解できず、余計なトラブルに巻き込まれないためにその場を離れて行きました。

アキラは喧嘩別れしてしまったケンチョと仲直りをすべく電話をかけましたが、その頃ケンチョは歌舞伎町のラブホテルの個室に追いつめられていました。アキラは危険を冒してまでケンチョを助け出すことにし、歌舞伎町に辿り着くとスピーカーを活用してゾンビを引き付け、その隙にケンチョを助け出すことに成功しました。アキラとケンチョは仲直りし、ケンチョは「みんなを救うスーパーヒーロー」になりたいという夢を持つアキラに協力することにしました。

6日目。いよいよ東京都心部はゾンビに完全に占領されようとしていました。アキラは茨城にある「マリンパラダイス水族館」にサメに噛まれても歯が貫通しない“シャークスーツ”があることを知り、これさえあればゾンビに噛まれてもダメージはないと考えました。

アキラとケンチョは水族館に行く決意をし、ドン・キホーテで必要な物資をかき集めることにしましたが、そこで生存者たちが乗ったバスが事故を起こした場面に遭遇しました。バスの中には幸いにもゾンビになっていなかったシズカが乗っており、アキラとケンチョはひとまずシズカら生存者たちをドン・キホーテの中に避難させました。

ところが、生存者の中にはゾンビに噛まれた者が混じっており、ゾンビ化して生存者たちに襲い掛かりました。シズカはピンチに陥ったケンチョたちを見捨てて一人で逃げようとしましたが、ゾンビに取り囲まれてしまいました。アキラとケンチョは店内の花火を使ってゾンビたちを攪乱し、その隙にシズカを助け出して店内から脱出しました。

アキラ、ケンチョ、シズカはキャンピングカーを手に入れ、茨城の水族館へ向けて出発しました。水族館はどうやら今や要塞と化し、生存者たちが立て籠もっているようです。

7日目。アキラとケンチョは戸惑うシズカを誘い、サップヨガやパラグライダー、温泉などを満喫しながら旅を続けていきました。

10日目。アキラたちはようやく水族館の目前まで辿り着きましたが、周辺の道路には鋲が敷き詰められており、キャンピングカーはパンクし、アキラは頭を打って気絶してしまいました。

目を覚ましたアキラの前に現れたのは、会社のパワハラ上司である小杉でした。あの日、小杉はこの水族館でCMの撮影を行っていたところをゾンビに襲撃されました。辛うじて生き残った小杉はこの水族館を要塞化し、生存者たちを集めて奴隷のようにこき使うことで今や水族館の絶対的な支配者に君臨していました。小杉は豪華な食事を採る一方、生存者たちはわずかな食料を分け合っていました。小杉は略奪者対策として水族館の周囲にゾンビを配置しており、小杉に逆らった者は「追放」されてゾンビの餌食になるしかありませんでした。

生存者たちはいくつかの班に分けられ、ケンチョやシズカは辛うじて生き延びていた香坂夫婦と同じ班に入れられました。班は一人でもルール違反を犯せば全員が追放になることから、アキラはケンチョとシズカの班のためにも再び小杉のもとで過酷な労働を受け入れざるを得ませんでした。ケンチョは憤りを覚えましたがどうすることもできませんでした。

ケンチョは極秘裏にキャンピングカーを修理し、アキラとシズカを連れて水族館から脱出する計画を立てました。ところが、すっかり小杉に洗脳されてしまっていたアキラは計画には加わろうとはしませんでした。そんな中、シズカはキャンピングカーの中にあったアキラのノートを手にし、アキラが「3人で日本一周する」夢を持っていることを知りました。

シズカはアキラに会い、こんな絶望的な状況でも自分のやりたいことをポジティブに優先するアキラとケンチョに感化され、リスクを恐れていた自分は二人のおかげで救われたことを伝えました。アキラはようやく洗脳が解け、小杉に退職の意を伝えるとケンチョやシズカと共に水族館から出ることにしました。

ところが、物資を運ぶバスにゾンビが紛れ込んでいたことから、水族館は瞬く間にゾンビに制圧されていきました。アキラ、ケンチョ、シズカは生存者の避難を手伝いましたが、小杉は自分の部下を盾にして一人で逃げ出しました。

水族館のサメもゾンビと化し、生存者たちに襲い掛かりました。アキラは小杉を助けることにし、シャークスーツを着てサメのゾンビに襲われていた小杉を助けましたが、小杉はアキラを見捨てて逃げ出しました。アキラはケンチョとシズカが手に入れた電池を使い、サメのゾンビに電気ショックを与えて倒すことに成功しました。生存者たちは部下を盾にした小杉を見限り、アキラたちに促されて水族館から脱出しました。小杉は一人ゾンビに支配された水族館に取り残されました。

アキラ、ケンチョ、シズカはキャンピングカーで日本一周の旅に出ました。アキラたちはノートにそれぞれの夢を書き込みました。ケンチョの夢は「お笑い芸人になること」、シズカの夢は「医者になること」、そしてアキラの夢は「スーパーヒーローになること」でした。

以上、映画「ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと」のあらすじと結末でした。

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