映画「愛を複製する女」ネタバレあらすじ結末と感想

愛を複製する女の紹介:2010年ドイツ, ハンガリー, フランス映画。美しい海辺で出会ったレベッカとトミー。幼い愛情で結ばれた二人。大人になって再会した時、二人を隔てた年月はたちまち消え去ったように思えたが、それもつかの間、突然の事故でトミーは帰らぬ人となる。トミーとの幸せな日々を取り戻すためのレベッカの決断が波紋を呼び起こす。近未来の、一見静謐な浜辺に起きるサスペンス。
監督:ベネデク・フリーガウフ 出演者:エヴァ・グリーン(レベッカ)、マット・スミス(トミー)、レスリー・マンヴィル(トミーの母・ジュディス)、ピーター・ワイト(トミーの父・ラルフ)、ハンナ・マリー(モニカ)ほか

映画「愛を複製する女」解説

この解説記事には映画「愛を複製する女」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

レベッカはおじいちゃんとひと夏を過ごした海沿いの町でトミーと出会いました。二人はたちまち仲良くなり、レベッカはトミーの家にお泊りするようになります。子供ながら二人の間にはとても親密な感情が芽生えていました。

でもレベッカはお母さんの仕事で東京に行くことになります。見送りに来るはずのトミーは現れず、レベッカはおじいちゃん一人に見送られてフェリーで町を去って行きました。

大学で数学を学んで今はソナー装置のソフト設計をしているレベッカは12年ぶりに、死んだおじいちゃんの家に舞い戻りました。トミーのお母さんに教わった入り江の方のトミーの家の中に入るとベッドにローズという女が寝ていましたが、レベッカが「トミー」と呼ぶと、トミーはすぐレベッカのことを思い出します。

次の日、トミーがレベッカを訪問します。昔寝坊して彼女を見送りにいけなかったことを話します。ローズを放っておいていいの?とレベッカがきくと、あれは昨日初めて会った女だと話し、素っ裸になって海に飛び込むトミーでした。二人に新しい関係が始まりました。

トミーは戦闘的な環境活動家です。彼が悪徳企業への過激な抗議活動に行くのにレベッカもついていきます。ところが、レベッカがおしっこをするために自動車を降りると、後ろで大きな音がし、振り向くとトミーが自動車にはねられて死んでいました。

レベッカは家にトミーの両親を招きトミーのクローンを育てたいという決意を話します。お母さんはクローンなど論外と言って出ていきます。でも後日、お父さんからトミーのDNAを採取できる遺物を渡されます。「私は引っ越した方がいいかしら」と尋ねるレベッカにお父さんは、トミーは海が好きだからここにいるようにと言い、自分たちの方が引っ越すことを告げます。

レベッカはある施設へ行き、トミーのクローンがレベッカの子宮に受胎します。ですが、そこに勤めているローズが、退院するレベッカの姿を目撃していました。

やがてレベッカのお腹は大きくなり、帝王切開で「トミー」が取り出されます。

レベッカとトミーは普通の母子として地域で暮らし、やがてトミーが学校に通い始めるときがきました。レベッカはトミーにお父さんは交通事故で死んだと教えます。

トミーにはエリックという仲のいい友だちができます。ある日レベッカはトミーとエリックが女の子にウサギを見せてもらっているところに自転車で通りかかります。ディマと名乗ったその少女にレベッカはうちに遊びに来るように誘いますが、女の子はそのまま帰ってしまいました。するとディマについてトミーとエリックは、変わった匂いがするという話をします。それはディマが「コピー人間」だからです。

ディマは彼女の祖母のクローンでした。レベッカがディマを家に呼ぼうとしたことが母親仲間の間で問題にされます。皆クローン人間に嫌悪感をもっていました。「ディマがクローンだと知っていたら誘わなかったわよね?」ときかれてレベッカは、「誘わなかったは」と言ってその場を去ります。

トミーの誕生日が来ます。母子は松かさで部屋を飾って、パーティーに招待した子供たちを待ちますが誰も来ません。ある子の親に電話してレベッカは今日は誰も来ないことを知ります。レベッカはローズが母親たちと話しているところを見ていました。きっと彼女がレベッカの子がクローンであることを話したのでしょう。

レベッカとトミーは海辺の小屋に移り住みます。トミーにはマークという友だちもできますが、母と子二人だけの生活が続きます。トミーは父親がどうやって死んだのかを気にするようになりました。

さらに年月が流れ、レベッカは朝起きてこないトミーの部屋に朝食をもっていきます。トミーの隣にはモニカという女の子が寝ていて、モニカはしばらく小屋に住むことになります。モニカは素直で優しい子ですが、レベッカはトミーとモニカのセックスが気になり、モニカもトミーとレベッカがべったりしすぎなのが気になり始めます。

そんなある日、海からレベッカとトミーが戻ってくると来客がありました。それは死んだトミーのお母さんでした。「あなたは誰」と問うトミーに答えず彼女は去って行きました。

トミーはその人が誰かを気にし続け、食事時に癇癪を爆発させて浴室にこもってしまいます。モニカはトミーに自分の声が届かないのを見て去ってしまいました。

レベッカはトミーに古いノートパソコンを見せます。その中には死んだトミーとその両親との写真や、デモに参加するトミーの動画が遺されていました。それを見たトミーはレベッカにのしかかり、「あんたは誰だ」と問います。やがてその唇がレベッカの唇に触れ、二人はセックスをします。

その後、トミーは「ありがとうレベッカ」と言って小屋から旅立ちました。

以上、映画「愛を複製する女」のあらすじと結末でした。

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