映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」ネタバレあらすじ結末と感想

暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーローの紹介:2022年日本映画。主人公・桃井タロウ(ドンモモタロウ)の台詞「これでお前とも縁ができた」が『SNS流行語大賞2022』にノミネートされるなど話題となったスーパー戦隊シリーズ第46作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の劇場版作品です。テレビ本編・ドン1話で自身の漫画に盗作疑惑をかけられて炎上した鬼頭はるか(オニシスター)。彼女に疑惑をかけた漫画家の作品が映画化されることになり、はるかはドンブラザーズの面々と共に騒動の真相を探るべく映画に出演することにしたのですが・・・。ゲストとして『魔法少女ちゅうかないぱねま!』の島崎和歌子、『忍風戦隊ハリケンジャー』の姜暢雄、『鳥人戦隊ジェットマン』の岸田里佳といった東映特撮のレジェンドが出演しています。
監督:田﨑竜太 脚本:井上敏樹 原作:八手三郎(スペシャルサンクス:石ノ森章太郎) 主題歌:森崎ウィン『俺こそオンリーワン』 出演者:樋口幸平(桃井タロウ)、別府由来(猿原真一)、志田こはく(鬼頭はるか)、柊太朗(犬塚翼)、鈴木浩文(雉野つよし)、石川雷蔵(桃谷ジロウ)、富永勇也(ソノイ)、宮崎あみさ(ソノニ)、タカハシシンノスケ(ソノザ)、浅井宏輔(ドンモモタロウ)、竹内康博(サルブラザー)、下園愛弓(オニシスター)、岡田和也(イヌブラザー)、高田将司(キジブラザー/ゼンカイザーブラック)、伊藤茂騎(ドンドラゴクウ/ドントラボルト)、後藤公太(記者)、村岡弘之(教師)、田畑渚(女子生徒)、渡辺望(天女)、井田彩花(天女)、河北夢音(天女)、島崎和歌子(三枝玲子)、姜暢雄(黒岩一蹴)、岸田里佳(結木かおり)、駒木根葵汰(五色田介人)ほか

映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」解説

この解説記事には映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

かつて女子高生漫画家として順風満帆な人生を送りながらも、盗作疑惑をかけられたことによって全てを失った鬼頭はるか(オニシスター)。そして今、はるかに盗作疑惑をかけた謎の漫画家・椎名ナオキの作品『新・初恋ヒーロー』の映画化が決定、主人公の一文字ヒロ役に脳人(ノート)のソノイ、ヒロインの道明寺ハナコ役にソノニが抜擢されて撮影がスタートしました。

しかし、リアル志向を求める監督の黒岩一蹴とプロデューサー・三枝玲子の意見が合わず、撮影は難航していました。

そんな時、街に人間の欲望から生まれたヒトツ鬼・忍風鬼が現れて暴れだし、桃井タロウ(ドンモモタロウ)、猿原真一(サルブラザー)、犬塚翼(イヌブラザー)、雉野つよし(キジブラザー)、はるかは「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」に変身して戦い始めましたが、そこにソノザが乱入したことにより忍風鬼に逃げられてしまいました。

そこにたまたま居合わせていた三枝は「ヒーローなんて仮面ライダーに任せておけばいい。映画の世界に来なさい」となんと5人をスカウトしてしまいました。

指名手配犯である犬塚を除くタロウ・猿原・はるか・雉野はドンブラザーズの司令官である「喫茶どんぶら」のマスター・五色田介人(ゼンカイザーブラック)を交えて作戦会議を開きました。はるかは椎名が自分にかけた盗作疑惑の真偽を探るべく出演を決意、タロウも「これも何かの縁だ」と快諾しました。マスターは「ヒーローは目立つものじゃない」とアドバイスしました。

タロウが主人公、はるかがヒロインとなって撮影がスタートしました。あまりにも酷すぎるタロウとはるかの演技は三枝をがっかりさせましたが、黒岩監督は「その下手さがリアルだ」と評価し、タロウとはるかは演技が全く改善されないまま撮影は続行されました。主役を外されたソノイとソノニはタロウたちにライバル心を燃やし、脇役が主役を食うこともあると意気込みました。

『新・初恋ヒーロー』の内容は王道の学園恋愛作品のはずでしたが、途中からソノザ扮するゾンビが登場し、突然ホラー路線へと変化していきました。タロウも段取りを無視してドンモモタロウに変身し、いざはるか扮するヒロインに告白という場面になりましたが、嘘をつくと死んでしまう体質のタロウはどうしてもセリフが言えずリタイヤしました。

黒岩監督は完全に台本を無視し、その場の空気で内容を変えていく行き当たりばったりの演出を続けていきました。現場にはいつの間にか猿原や雉野、犬塚も紛れ込んでおり、猿原・雉野・犬塚・ソノイは勝手に脚本を自分の都合のいいように書き換えていきました。挙句の果てにはマスターまでも乱入し、はるかや現場は散々振り回されていきました。

三枝はあまりの収拾のつかなさに悲鳴を上げましたが、黒岩監督は明らかに手ごたえを感じていました。黒岩監督は映画のクライマックスに「とてつもなく強い最強のラスボス」を用意することを決め、自ら欲望を暴走させて忍風鬼に変貌していきました。

撮影をリタイヤしたタロウは本業である宅配便の配達に精を出していました。はるかはタロウが抜けたことで現場はとんでもないことになっていると訴えましたが、タロウは自分の役目は終わったと感じていました。はるかはタロウの仕事を手伝うことにしました。

タロウとはるかは結木かおりという女性に荷物を届けに行きました。北海道に嫁いだ結木の娘からのトウモロコシの贈り物です。「これで縁ができたな」と言うタロウとはるかに、結木はトウモロコシをお裾分けしてくれました。あまりの美味しさに舌鼓を打つタロウとはるかでしたが、その一方でドンブラザーズの追加戦士・ドンドラゴクウ(桃谷ジロウ)は忍風鬼と戦っていました。

ジロウはもうひとつの人格・闇ジロウの力でドントラボルトに変身しましたが、自ら戦いを演出する忍風鬼の前に苦戦を強いられました。そこにサルブラザー・イヌブラザー・キジブラザーも駆けつけましたが、忍風鬼は洗脳したエキストラの人々を投入。一般人と戦う訳にはいかないドンブラザーズはどうすることもできませんでした。

忍風鬼はクライマックスの撮影に入りました。サルブラザー・イヌブラザー・キジブラザーはこの狂った映画を終わらせるべく戦い続け、オニシスターも加勢しました。

そこにドンモモタロウが天女たちと神輿を担ぐ男衆を引き連れて現れました。忍風鬼は名乗りを要求し、ドンブラザーズは(映画公開時点ではテレビ本編で一度も披露しておらず、YouTubeでのスピンオフ「コレがドンブラザーズの名乗りだ!暴太郎のホントの姿!?」にて先行披露した)名乗りを披露しました。

「桃から生まれた、ドンモモタロウ!」「浮(ウキ)世におさらば、サルブラザー」「漫画のマスター、オニシスター」「逃げ足ナンバー“ワン”、イヌブラザー」「鳥は堅実、キジブラザー」「暴太郎戦隊ドンブラザーズ!」

ドンブラザーズは完全に現場の主導権を握って忍風鬼を圧倒、最後は強化形態“ロボタロウ”に変身しての必殺技で忍風鬼を倒しました。忍風鬼は元の黒岩監督の姿に戻り、マスターは忍風鬼の力の源だった「忍風戦隊ハリケンジャー」のアバタロウギアを回収しました。

こうして映画は完成し、はるかは新人女優賞を受賞・・・かと思われましたが、これははるかの夢でした。完成披露試写会にはタロウ、はるか、猿原、犬塚、雉野、ジロウ、ソノイ、ソノニ、ソノザが招かれましたが、そこにウサギの着ぐるみを着た原作者の椎名ナオトが現れました。(椎名の正体はテレビ本編ドン43話で明らかになる)

「あの人が椎名ナオキ・・・」とはるかが睨みつけるなか試写会が始まりました。椎名は映画の出来に満足しましたが、試写会に招かれた観客や関係者は原作ぶち壊しだと猛ブーイング、映画は公開されずお蔵入りとなりました。

以上、映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」のあらすじと結末でした。

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